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考える言葉

プレゼン力

2012年12月10日

 「創業から30年余りで売上高3兆円となったソフトバンク!その快進撃の背景に何があるのか?」
 
 旅先で読んだ『孫正義奇跡のプレゼン』(三木雄信 著)という本に興味深い一節があった。著者は、若くして社長室長に抜擢され、孫正義が手掛けた様々な事業にプロジェクト・マネジャーとして関わった人のようだ。
 
 さて、冒頭への解、それは「孫正義のプレゼンテーションの力だった」という。孫正義は、ソフトバンクの限界を超えるために"プレゼン力"を使い、孫氏の事業領域の拡大の最大の武器が"プレゼン力"であったと断言している。
 
 小生も仕事柄、"プレゼン力"の重要性を認識していたし、そう説いてきたが、3兆円もの価値を生み出す力があるとイメージすることもできなかったし、そう考えてこなかったことに、今や恥じている。
 
 "プレゼン力"とは、メッセージを共感・共有してもらうための手段であり、人を動かす力である。あらゆる関係性を構築していくうえで、極めて有効な手段であることはいうまでもないことだ。
 
 では、孫正義のプレゼンテーションは、なぜ奇跡を呼び込むのだろうか?
 
 その第一の基本は、プレゼンテーション全体の「メッセージ」がシンプルで骨太なことだという。一枚一枚のスライドの「メッセージ」がおよそ10文字から20文字程度でまとめられているという。
 
 正直、これは凄いと思う。まさに、盲点である。
 
 さらに、プレゼンの骨子となるポイントがすばらしい。一つに事業の「歴史的な必然性」を訴える。もう一つに、事業の「社会的な価値」を訴えるという。
 いずれも聴く人の情熱を駆り立てる要因となるし、プレゼンする孫氏の想いや覚悟が伝わってくる。
 
 上記の本から、孫氏のプレゼンに関する① シンプルで骨太、② 「歴史的な必然性」、③ 「社会的な価値」という3つのポイントを示唆してもらっただけでも、大変なコツを得たような気がしている。有難い・・・・・。
 
 もちろん、一つひとつを実のあるものにするには時間がかかるだろう。時代を観る確かな目、仕事に対する熱い使命観、そして実行可能な戦略へ落とし込んでいく思考力が問われるからだ。
 
 しかし、孫正義のプレゼンテーションの考え方には、"プレゼン力"を飛躍的にパワーアップする可能性がある。ぜひ、修得したいと考える。

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