全国経営者大会
2013年01月28日
新春恒例の第117回"全国経営者大会"(1月23~25日:帝国ホテル)へ参加。大会のテーマは『2013年 岐路に立つ世界と日本の進路』であった。「グローバル化のなかで、どのような成長戦略を描けるのか、トップの決断はいかに・・・・!?」という論調が多かったようだ。
今年は、長崎からもそうであるが、全体的に参加者が減少したような気がする。今回は、小生の所用が重なり、十分に聴くことができなかったが、居並ぶ講師陣の中で印象に残った人を紹介したい。
一日目の特別講演は、作家の五木寛之氏。テーマは、『いまを生きる』。最近、縁もゆかりもなさそうな所からの講演依頼が続いているそうだ。少し戸惑いつつもネガティブ思考の真髄を発揮してくれた。「企業のなかに鬱の人が多いと聞くが、無気力な人は鬱にならない・・・」「暗愁という言葉は死語になってしまったが、現代人はそう感じている人が多いのでは・・・」「この国は、登山ではなく下山の時代に入ったと思う。その時代をどう生きるかを考える・・・」
「下山を直視せよ!成長神話の呪縛を捨てるところから、真の登山が始まる」とまとめたかったのだろうが、そう結論づけないところが真骨頂なのだろう。
二日目のトップは、カイチュウ博士で有名な藤田紘一郎氏。免疫力を高める生活習慣を身につけると125歳まで元気に生きられるというのが持論。そのためには、①自然に親しむ、②笑って楽しく生活する、③運動する、④規則正しい生活をする、⑤ポジティブな思考をする、以上が大事だという。要は、ストレスをためないこと、そのためには他人にもストレスを与えないような生活を心がけることだ。
それから、望月智行氏(川越胃腸病院理事長)の「医療は究極のサービス業」という理念のもと、感謝と信頼でつながる職場満足経営を実践している話は、病院における人材教育のモデルとして参考になった。空気のいい職場をつくるために一人ひとりが主役になれる環境をつくるという想いが伝わる内容であった。
それから、『現場力を鍛える』で有名な遠藤功氏の、「戦略と実行の一致、そのためには現場の計画力を養う必要がある」という提案も参考になった。
そして、ビジネスマンから転身して、震災で壊滅状態となった雄勝町(宮城県)で漁業と町の再生に奔走している、立花貴氏(漁師、44歳)の「ぜーんぶ出し切る!毎日がチャレンジの連続だ」という生き方は共感できる。
今という時代の潮流を見極めながら、一人ひとりが自分の頭で、自分の生き方を考え抜いて、生きていかなければならない時代なのだろう・・・・・。