意志力
2013年05月07日
GWに読んだ本を紹介したい・・・。
『スタンフォードの自分を変える教室』(ケリー・マクゴニガル 著)という本であるが、表紙の「話題沸騰50万部突破」という文字に反応し、めくってみると次のような一節が目に止まり、購入を決めた。
「誘惑や依存症に苦しんだり 物事を先延ばしにしたり やる気が出なかったりして困った経験のある方々―つまり、すべての人―に本書を捧げます」
「やるべきことがわかっているはずなのに、なぜいつまでもやらないのか」、万人が抱えている悩みである「"意志力"の弱さ」について、科学的に究明しようという試みが
この本のテーマである。
結論からいうと、「現代人の脳には、思考、感情、行動のそれぞれをコントロールしようとする複数の自己がいる。"意志力"の問題は、いずれもそのような異なる自己のせめぎ合いである」ということであり、「より高い次元の自己が力をもてるよう、自己認識と自己コントロールを強化する必要がある」ということである。
そのために最も重要なことは、「自分がどのように、そしてなぜ自制心を失ってしまうのか」を正しく理解する、つまり「自分を知ること」だという。そして、著者は、「5分間の瞑想」が脳を鍛えて"意志力"を強化する最適な方法だとして、そのやり方を次のように説明している。
① 動かずじっと座る。
椅子に座って足の裏を床にぴったりつける。背筋を伸ばし、両手はひざの上に置く。瞑想するときはそわそわしないことが重要である。
② 呼吸に意識を集中する。
目を閉じて、呼吸に意識を集中する。息を吸いながら、心のなかで「吸って」と言い、こんどは吐きながら「吐いて」と言う。気が散りだしたら、また意識を呼吸に戻す。
③ 呼吸をしているときの感覚をつかみ、気が散りだしはじめたら意識を戻す。
大事なことは、一日5分でいいから、毎日やり続けること。たとえ瞑想のあいだに気が散っていたとしても、やり続けると集中力が高まっているのに気づかされるという。
「瞑想のあいだにやっていることは、まさにふだんの生活においてやらなければならないことと同じだ」という。「つまり目標から遠ざかりそうになっている自分を、目標のほうへ引き戻すという作業」だ。
"意志力"とは、それこそ一日じゅう、目標から離れかけている自分に気づき、ふたたび目標に向かって軌道修正する力であるといえよう。