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考える言葉

ストーリーⅡ

2013年06月17日

 前回、紹介した『ストーリーとしての競争戦略』(楠木建 著)の続編・・・。

 

 著者がいう"ストーリー"とは、「ゴール(目的と目標)へ到達するまでの流れ(プロセス)を"関係性思考"で捉えて、描き、語ることである」と思考した。

 

 今回は、著者が本の最後に"戦略ストーリーの「骨法10カ条」"としてまとめている内容について、その視点から要約したい。(語り尽くせないので、ぜひ原書を!)

 

 戦略の本質上(「違い」をつくって、「つなげる」)、戦略ストーリーをつくる普遍の法則はないが、あらゆるジャンルに共通した原理原則はある。それを「骨法」という。

 

 (骨法一) エンディングから考える
 エンディングを固めることにより、ストーリーの優劣の基準である「一貫性」が保証される。そのためには、コンセプト(目的)と競争優位(目標)を明確にイメージすること。

 

 (骨法二) 「普通の人々」の本性を直視する
 全員に好かれる必要はないが、あまりにもエッジの効いた戦略は、機能しない。

 

 (骨法三) 悲観主義で論理を詰める
 「そうなるだろう」という希望的観測と「本当にそうなる」とを区別すること。

 

 (骨法四) 物事が起こる順序にこだわる
 戦略ストーリーは、「流れ」や「動き」という打ち手の時間的な展開に注目している。

 

 (骨法五) 過去から未来を構想する
 有効な戦略は、必ずその企業の過去の状況や歴史と結びついている。「これから」と「これまで」のフィットをよくよく考えること。「歴史に感謝し、未来に責任を負う」

 

 (骨法六) 失敗を避けようとしない
 大切なことは、「早く」「小さく」「はっきりと」失敗すること。

 

 (骨法七) 「賢者の盲点」を衝く
 常識を疑う姿勢。部分の非合理を全体の合理性に転化する。(賢者の盲点)

 

 (骨法八) 競合他社に対してオープンに構える
 ストーリー全体はそう簡単に模倣できない。オープンな自然体で競争相手と向き合うことができたら、戦略ストーリーも本物だ。

 

 (骨法九) 抽象化で本質をつかむ
 howではなく、その背後にどういう論理があるのか、whyで考える癖が大切だ。

 

 (骨法十) 思わず人に話したくなる話をする
 面白いからこそ、浸透し、実行される。「戦略は嫌々考える」ものではない。

 

 "志"をベースに、自分自身が熱狂する"戦略ストーリー"をつくってみよう。

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