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考える言葉

その気

2014年06月16日

 "その気"とは「ヨッシ、一丁やってみるか!」と行動を起こす気持ち、つまり、やる気になることである。
 本を読むことや、いろいろな研修会やセミナーなどに出て、先達者たちの考え方や成功体験に触れると、"その気"スイッチがオンになって、俄然意欲的になることがある。学後の実践へ踏み出すための第一歩である。
 先だって、今やロングランの企画となって年二回開催さているのであるが、『IG会計グループ事務所見学会』(経営実務サービス&MAP経営共催)があり、全国各地の同業者に来て頂いた。長崎まで足を運んで頂いた以上、参加された全員に"その気"になって帰ってもらいたいと思うが参加の動機も千差万別で、「人を動かす」というと少しおこがましいが、人を"その気"にさせるというか、やる気になってもらうのは、そう簡単なことではない。
 どうすれば、人は"その気"になるのであろうか?
 "その気"のメカニズムをつくるのは、その人のもつ内的欲求であり、それを貫く意志が絶対条件である。その意味において、"その気"にさせる最大のポイントはその人の主体性をいかに引き出すかにかかっていると考える。
 そして、主体性は自覚から始まる。だから、自分の頭で考え、問題の本質に気づかなければ生じないのだ。見学会では、そのような状況をつくれるように工夫をして運営しているつもりであるが、効果のほどはいかがなものだろうか・・・。
 IGグループが主催して行う『将軍の日(中期5カ年計画策定セミナー)』においても同様だ。目標の数値化は後回しである。「自社をどんな会社にしたいのか、そのために優先すべき課題は何なのか」等を、一日じっくりと自分の頭で考えてもらうように運営している。
 これは、創業以来30年近く経営計画をつくるお手伝いをやり続けてきたIGグループの経験則である。「自分で考え、自分の問題の本質」に気づかない限り、人は決して"その気"にならないのである。
 私は、吉田松陰の下記の詩が好きだ。
          「かくすれば かくなるものと知りながら
                      やむにやまれぬ 大和魂」
 なぜ好きかというと、この詩には考え抜いた末の直情径行といってよいほどの熱い想いと行動があるからだ。
 さらに、この詩には人を動かす、つまり"その気"にさせる力がある。

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