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考える言葉

虚心坦懐

2014年07月07日

 今朝、目が覚めたら、なぜか"虚心坦懐"という言葉が浮かんだ。
 Ja‐BIG構想が浮かんで、あっという間に7ヶ月が経ってしまった。1ヶ月が今までの数倍の速さで過ぎているような感覚だ。とに角やることが増えて、日程がすぐに詰まってしまうのである。
 作用反作用・・・。物理的にいうと、身体は一つであるから対応するには限界が自ずとあるのだが、心の作用反作用はもっと複雑で、様々な人の様々な思いが重なり合ってきて、つねに心は動く。それゆえに、慎重に収束させていく必要がある。
 "虚心坦懐"とは、「何のわだかまりもない、さっぱりとして平らな心のこと」をいう。ここでいう、虚とは無と同じで超越した状態である。懐とは、胸中深く包んで大切に暖める気持ちだという。
 「なるほど、"虚心坦懐"ねぇ・・・」と、暫し考えていると「素直な心」という言葉が頭に浮かんだ。同時に、もうずいぶん前に読んだ、松下幸之助さんの名著『素直な心になるために』を思い出し、書棚を探してみる。
 松下幸之助の『素直な心十か条』として、次のようなことが紹介されている。
① 私心にとらわれない ② 耳を傾ける ③ 寛容 ④ 実相が見える ⑤ 道理を知る ⑥ すべてに学ぶ心 ⑦ 融通無碍 ⑧ 平常心 ⑨ 価値を知る ⑩ 広い愛の心。 そして、「素直な心を養うためには、先ずは、素直な心になりたいと強く願い、日頃から心がけていくことだ」という。
 素直さの大切さというのは、小さい頃から折りに触れて教えられてきたことであるが、ここまで深く考えてこなかったというのが、この本を読んだときの最初の印象だったように覚えている。
 今朝の目覚めも、今の私に対する何かの示唆だろう・・・。「須らく、虚心坦懐であるべし!」と。 そのためには先ず、誰に対しても何事に対しても、謙虚で素直に耳を傾けるところから心がけたいと思う。
 「相手の話をよく聞く」ことは、人間関係の第一歩でもある。人間関係が良くなると、衆知が集まってくる。ネットワーク型の組織とは、衆知を集める組織のことである。つまり、シナジー効果を生み出すことが要諦である。
 さらに、衆知を生かすためには対立軸ではなく、共通軸で聞き、考えることだ。つまり、「択一」ではなく「共存」で捉えていきたい。
 つねに"虚心坦懐"であれば、物事の本質を見抜く考え方が身についてくると確信している。判断を誤らないように、舵取りをしていきたい。

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