ハウステンボス
2014年10月27日
先週末(10月24~25日)、日本M&A協会の第3回理事総会が"ハウステンボス"で開催された。絶好ともいえる天候に恵まれ、あらゆるイベントを最高の気分で満喫できた2日間だったと思う。
同協会は、友好的M&Aの普及を通じて中小企業の存続・発展を支えるため、日本M&Aセンターと全国の税理士・会計士事務所が協働する場として、2012年10月1日に発足した組織である。現在、571事務所が理事会員として登録されており、大変な勢いである。
さて、会場となった"ハウステンボス"・・・。記憶では、15年ほど前に一度きているのであるが、オランダの街並みを再現した、静かなテーマパークという印象しかない。それからすると、大変な様変わりだ!広大な敷地の至るところに人混みがあり、音楽が流れ、とに角、街全体が活動的なのだ。そして、笑顔が溢れている・・・。
ご存知のように、1992年に2200億円を投じて開業して以来、18年間ずっと赤字だったのを、4年前にHISの澤田秀雄氏が経営を引き受けて以来、たった一年で黒字化に成功、驚くべき経営手腕であり、マジックをみているようだ。
理事総会の2日目、澤田氏本人の講演を聴けたので、その秘訣の一端を披露したい。
先ず、内部環境(組織)を整える事から手掛けている。①「何のための事業なのか」という目的、存在理由を問い、②あるべき姿(夢やヴィジョン)を描き、③その具現化のための目標設定をする・・・。つまり、自らの組織を整え、みんなが一丸となって働く環境をつくっているのである。そして、増収経費削減で必ず利益を出すことを徹底して実行している。
次に、外部環境を味方にするための施策。①きれいにする(掃除)、②明るく、笑顔を絶やさない、③喜んでもらうイベント(花、光、花火、歌劇団、仮面舞踏会など様々なテーマがある)・・・。アイデアが尽きないのだ。
それから、変化。目標と時間軸が明確で、とに角、いろいろな仕掛けのテンポがはやい(現在と未来のバランスがいい)。若い頃から世界を股にかけた経験が様々な発想に活かされているのであろう。
そして最後に、氏の事業に対する意気込みというか、覚悟のレベルが違う。イベントでも何でも、やる以上はナンバーワンかオンリーワンを目指すという姿勢が凄い。自分との戦いをしっかりとしている感じだ。
経営の本質をしっかりと捉える、大切なヒントを得たような気がした。