成長戦略
2015年06月22日
最近ずっと、『将軍の日』の満員御礼状態が続いている。
「激しく成長していなければ、激しく落ち込む時代」(中西輝政教授)・・・。これはパラダイムシフトが起きている21世紀世界の特徴だと言われているが、まさに「自らの新たな"成長戦略"を描くことができなければ淘汰されてしまう」という、健全な危機感が経営者に浸透してきた証拠であろう。
とは言うものの、慣れ親しんだ快適ゾーンにどっぷり浸かってきた思考習慣があり、いざ新たな"成長戦略"を自分で描こうとしても、どこから手をつけたらいいのか戸惑ってしまうのが実情のようだ。
つねに、「迷ったら原点!」である。企業の原点は、経営理念だと考える。「何の目的で事業をしているのか?」「わが社の存在意義は何か?」「社会へどう貢献していこうとしているのか?」等々、改めて問い直してみる必要がある。
事業で最も重要なバイタリティーは、経営理念である。停滞した事業を立て直し、好転させるために、先ずやるべきことは経営理念の見直しであると考える。自らが掲げる経営理念においてしか、価値の独自性は生まれてこないのである。
市場の成熟化やコモディティ化が叫ばれている経済環境の中で、手段や方法をどんなに追いかけても、停滞した状況は一つも変わらない、つまり現状打開は難しいだろう。
自らの"成長戦略"を描き、持続可能な未来を創造したいと願うのであれば、マネジメントの本質である考え方を徹底して踏襲すべきである。
第一に、経営理念とヴィジョンを明確にすること。
第二に、それを具体的な事業としてプランニングすること。
第三に、そして「仮説~実践~検証」の経営サイクルの仕組みを確立し、実行のためのリーダーシップを発揮すること。
もちろん、ベースとなる考え方は理念にある。理念を徹底して見直し、それをベースにして何をなすべきかを考え抜くことである。
いくつかの成長著しい企業を具体的に思い浮かべてみよう・・・。どんな理念を掲げ、どんなビジネスモデルを構築しているか。また、どんなプロセスでそれらを実行し、検証しているのだろうか・・・。深く関心をもって、観察すると、卓越した違いが見えてくるはずである。
目先のニーズに追われ、自らをコモディティ化してはならない。現状維持は脱落である。今こそ、価値ある"成長戦略"を描くことに専念しよう!