ヴィジョン
2015年11月30日
この時期、恒例の『次年度行動計画書』作成のためのIG合宿(2泊3日)を終えたばかりである。
『変革へのリーダーシップ~心を奮い立たせる人材になろう』という次年度の基本方針を受けて、各部門としての行動指針と業績目標の決定、そして個人目標まで落とし込んでいく知的作業が2日間続く。そして最終日に、全体発表を行い、討議する。
リーダーシップや奮起の素材となる、また『行動計画書』の内容にも大きな影響力を持つ"ヴィジョン"について考えてみたい。
「"ヴィジョン"とは、未来のものだ。無限なのだ」(スティーブン・R・コヴィー)という言葉に、いつも共感を覚える。"ヴィジョン"の描き方一つで未来には無限の可能性が広がっていることを示唆してくれる素晴らしい言葉である。
その意味においても、リーダーにとって、"ヴィジョン"はすべてである。自らを奮い立たせ、リスクを恐れず、前へと駆り立てるのは"ヴィジョン"の持つ力である。また、周りの人をその気にさせ、付き従わせるのも"ヴィジョン"の持つ力であると考える。
"ヴィジョン"の持つ力を前提に、"ヴィジョン"を描くことの効用について整理したい。
① 使命観や責任感が醸成され、不退転の決意が生まれる
② 進路・方向性が明確となり、選択と集中ができる
③ 組織やチームの結束力が生まれ、衆知を集めることができる
④ 未来の可能性が広がり、全員が夢や志をもてるようになる
⑤ 経営資源を引き寄せる力が働き、磐石経営が可能となる
では、そのような力を発揮する"ヴィジョン"はどこから生まれるのであろうか。
まず、目的から始めることである。「何のために」という目的意識を持つと、未来を洞察する力が生じる。
そして、洞察力が働くようになると、それに基づく構想力が生まれる。ここでいう、構想力とは現実を直視することによって、現実を変革していく"ヴィジョン"がイメージ化されることをいう。
あとは、その"ヴィジョン"を持って、揺るぎない行動力を突き動かすことができるかどうかである。その役割を担うのが、戦略と戦術・・・。その詰めさえ間違わなければ、"ヴィジョン"の力がいっそう際立ってくると考える。
「"ヴィジョン"とは未来のものであって、無限・・・」 この言葉を信じて、自分自身を制限する過去ではなく、無限の可能性を与えてくれる未来へ向かわせる"ヴィジョン"を真剣に描いてみたいと考える。