運
2016年01月26日
「事業が成功するか否かは、"運の強さ"に左右される!」という考えがあるが、我々はどう反応したらいいのだろうか?
人生はすべて「塞翁が馬」という諺があるように、人生って自分の意志で思うようにならないことがあることは事実である。この世に生まれたことだって自分の意志ではないし、その境遇を選べた訳でもない・・・。
じぁ、"運"に任せて、「ケセラセラ~!」と気楽に、"運任せ"で生きるかというと、どうも合点がいかない自分がいる。それどころか、自らの手で"運命"を打開しようと、もがき、苦しんでいる自分がいる。
そこで改めて考えてみた。そもそも、"運"って何なのだろうか・・・?
"運"とは、その人の意思や努力では"どうしようもない巡り合わせ"を指す。そして、結果に対しての原因がうまく説明できないときに、私たちはよく「運が良かった!」とか「運が悪かった!」とか表現することがある。
世の中には、『「原因」と「結果」の法則』(ジェームス・アレン)なるものが存在しているという。「私たちの心の中の"思い(原因)"が、私たち自身の"環境や運命(結果)"を創り出している」と・・・。
小生は、「未来会計~自らの手で未来を創ろう!」という経営のあり方を経営者の方々に推奨し続けている。それは、経営の意思を明確にして、その実行のための仕組みづくり(「仮説~実践~検証」というサイクル)の重要性を説いている。
この根底には、一つに「経営は、未来からの逆算である」という考え方がある。更にいうと、「原因と結果の法則」を経営に上手く活かそうという考えである。孫子の兵法の中に、「勝敗の行方は戦う前に決まっている。勝つための準備を整えた者が勝ち、そうでない者が敗れているのである」という有名な言葉がある。
経営計画とは、まさに得るべき結果を出すためのシナリオづくりである。「あるべき姿(結果)」を描き、「現状」との差を捉える。その差を埋めるために何をすべきなのかを真剣に考える・・・。そのなすべきことが目標である。
未来会計の真髄は、「結果を得るための原因をつくること」、つまり「準備を万端に整える」ところにある。それは、「自らの手で"運"を引き寄せる経営」といっても過言ではないだろう。
"考える言葉"シリーズでも何度となく引用している言葉、「人生の価値ある目的を持った時から、価値ある出逢いが始まる」(ヘーゲル)。
"運"とは、その人の心の持ち方に大きく左右されるのではないだろうか・・・。