実行
2016年10月03日
前回の"考える言葉"シリーズ(16‐34)で、「結果目標は外部環境からの制約に左右されやすいので、自らの意思で自由にコントロールできる行動目標(=やるべきこと)をはっきりさせておく必要がある」という風に述べた。
そこで、さらなる問題が生じる・・・。「行動目標を明確に掲げたにも関わらず、それを"実行"しない、できない者が出てきたら、どう対処すればいいのか?」という問題である。(成程、とうぜん起こり得ることだ・・・)
先ずは、人材の育成が大きな鍵になると考える。弊社では、「IG式目標管理システム」を用いて、一人ひとりが自らの業務目標を設定し、その進捗や"実行"を自ら主体的に管理できるようにしている。つまり、自らの仕事に責任をもって行動できるよう、主体性を養うことができる環境を整えている。
それでも、自ら責任をもって"実行"できる人が育つには時間を要するものだ。目標管理の考え方や手法を身につけ、習慣化できるまでの間、どうしたらいいのだろうか?
そこで次に求められるのは、やはり、トップあるいは幹部の強烈なリーダーシップであろう。
では、リーダーシップが発揮される基本条件を考えてみよう。少なくとも、次の3つの要件を満たす必要がある。
① 自社の理念・目的に対して信念をもって、熱く語り続けることができているか
経営計画を作成するプロセスを共有し、理念・目的やビジョンならびに戦略を描き、ベクトルを合わせる。
② 目標管理を通して、メンバーに正しい動機づけと啓発ができているか
メンバーの価値観に訴えながら、仕事へのロイヤリティを高めていくようにする。目標管理の本質を理解してもらう。
③ コミュニケーションの機会を密にする
人心の統合を図り、組織の結束力を高める。「仮説~実践~検証」のサイクルを確立させるなかで、不断のコミュニケーションを培う。
また、リーダーが傍観者でいるかぎり、"実行"はおざなりにされてしまうことが多い。リーダーが先頭に立ち、率先垂範してこそ、メンバーは奮い立つ。また、リーダーは、メンバーに自信が芽生えるまで伴走を怠ってはならない。
達成感の共有こそが、"実行"のモチベーションを高める唯一の要因だと考える。みんなで、"実行"から生まれる価値を共有しよう!