働きがい
2017年02月27日
人間の成長にとって、"働きがい"はいつも課題の中心となる。
「人間は、仕事を通して成長する」という言葉があるが、もっと厳密にいうと、「人間は、"働きがい"のある仕事に出逢ったときに飛躍的に成長する」と考えた方がいい。
だから、仕事を選ぶとき、「"働きがい"のある仕事なのか、どうか?」は大切な判断基準とすべきだと思う。
では、"働きがい"を見出し、高めるためにはどうしたらいいのだろうか?これに関しては、ドラッカーの次の言葉が響く。
「"働きがい"を与えるには、仕事そのものに責任を持たせなければならない。そのためには、①生産的な仕事、➁フィードバック情報、③継続学習が不可欠である」
仕事に対する責任こそが、"働きがい"の源泉だという。つまり、自らの責任を果たすことが"働きがい"を生み、動機づけの要因になるのだという。
「"働きがい"の源泉は他に求めるものではなく、自覚だ」という・・・。このドラッカーの考え方は、主体性を確立したいという成長欲求を持っている者にとって肝に銘じておくべきことだと思う。
さて、仕事を遂行するレベルには次の4段階(成長のプロセス)があると思う。
(1) 指示に従って正確かつ迅速に処理できるか(素直さ、感謝、基礎力)
(2) 自らの段取りで仕事ができるか(責任観、職域拡大、目標管理)
(3) 仕事に対しての問題発見能力があるか(問題意識、指導力、自己革新)
(4) 仕事に対しての問題解決能力があるか(使命観、マネジメント力、リーダーシップ)
仕事の各段階において、どのような責任を期待されるのか?その責任を全うするために何をなすべきかをしっかりと考え、目標設定する。その目標へのチャレンジこそが、"働きがい"の向上へとつながるのである。(「責任」~「働きがい」~「成長」)
以上、"働きがい"とは本人の自覚以外の何ものでもないことが明確になったと思う。
また、次の3点を心掛けて仕事をすることによって、"働きがい"は確実に高まると確信する。
① 甘い現状認識を捨てる
② 手段ではなく、目的から考える
③ 主体的なキャリア形成プランを立てる
マネジメントにおける人材育成の基本は、育てるのではなく、育つ環境を整えることにある。"働きがい"が育まれる環境をつくりたいと思う。