実行力
2021年05月20日
先週末(5月14日)、『未来会計実践塾・第16回定例会』(Ja‐BIG主催)が開催された。
本来であれば、研修会場(東京)に集まり、泊り込みで行うのだが、コロナ騒動の中、残念ながらオンラインでの開催となった。
㈱日本BIGネットワーク(通称:Ja‐BIG)は、未来会計の事業化(年商1億円以上)を達成することによって、会計業界の先駆的役割を担うと同時に、中小企業のゴーイングコンサーンを下支えする社会的インフラを構築しようという志をもって、全国の職業会計人が共同出資をして設立したコンサルティング・ファームである。
2014年創業で、はや7年経つが、気になることが一つある。それは何かというと、会員間の格差である。
つまり、未来会計を事業化するための成果を確実に積み上げているところと、そうでないところの格差である。
その事業化のためのビジネスモデルは体系化され、それを学ぶ機会(基本コース、実践コース、定例会など)も均等化されているにも関わらず、成否の格差が生じてくる。主催者側としては、いつも頭を悩ます課題の一つである。
格差の原因は、いろいろと考えられるが、最大の要因は学後の実践であろう。つまり、"実行力"の差である。
勿論、専担者個人の"実行力"が問われるのは当然であるが、新しい事業を立ち上げようとするとき、むしろ、組織としての"実行力"の有無を問うべきであろうと考える。
なぜならば、組織を構成するメンバーは、少なからず、組織風土の影響を受けるからである。
では、「良い組織風土」とは、基本的に次のような特性を持っているといえよう。
① 組織メンバーが進んで仕事をする環境がある。
② 組織メンバーが互いに協力し合う環境がある。
③ 組織に問題が生じたとき、それをオープンにし、協力して解決する環境がある。
特に、トップの仕事とは、上記のような環境を整えることに重きを置いて経営の舵取りをするように心がけるべきであろう。
新規事業を立ち上げるということは、先を見て、未来に備えるということを意味している。トップのリーダーシップは勿論のことだが、組織全体としての取り組みが、その成果に大きな影響を及ぼすことは言うまでもない。
組織の課題に対して、真摯に取り組む"実行力"があるか否か、そして成果が出るまでやり続ける"持続力"が問われるのだと考える。
"考える言葉"シリーズ(21‐19)