出る杭
2024年04月08日
昔からよく耳にしてきた言葉に、「"出る杭"は打たれる」という諺がある。日本って国の同調を求める文化からだろう。
書棚を整理していると、『イノベーション思考』(黒川清 著)という本が目に止まり、手に取ってめくっていると、「"出る杭"になることを恐れるな」という章があり、読み返してみた。
高校生の時だったが、単に何かと目立ちたがりの時期だったのだろう。「やってやろうじゃないか、"出る杭"になろうぜ!」と、遊び仲間と意気がっていたのを思い出しながら・・・。
もちろん、本書でいう"出る杭"の意味は次元が違う。
本書の趣旨は、パラダイムシフトが起きている今日的な環境下においては、横並び的な同調意識の人材では危機を乗り越えることができない・・・。イノベーティブなシステムを考え行動するような希少な人財、すなわち、"出る杭"的な存在が求められるのである。
では、"出る杭"を伸ばすためにはどうしたらいいのだろうか。
① 年功序列的な発想をやめ、機会均等にすること
② 能力だけでなく、価値観教育の機会をつくること
③ 均一・同質だけでなく、多様性の価値を認識すること
④ 失敗に寛容な風土をつくること
⑤ 主体性を伸ばす教育をすること
⑥ 海外旅行を推進し、異文化に触れる機会をつくること
⑦ お互いの強みを活かし合う文化をつくること
以上、"出る杭"を伸ばすためにはどうしたらいいかを考えてみたが、それと同時に大切なことは、自己責任である。"出る杭"となる一人ひとりが自己責任に対する自覚を持っているかどうかである。
IG会計グループでは、一人ひとりが主体性を発揮できる職場にしたいと常に考えている。つまり、責任観をもった"出る杭"になってもらいたいのだ。そのためのシステムとして、「IG式目標管理」がある。
各人が"出る杭"になるためにはどうしたらいいのか。月末・月初の二日間はそのための考える一日としてスケジュール化している。通常の仕事をせず、どうしたら"出る杭"になれるのか・・・。また、"出る杭"を磨くための一日でもある。
これからも、"出る杭"を許容する文化を育て上げていきたいと考える。
考える言葉"シリーズ(24‐12)