"スピード経営"といえば、武田信玄の旗印で有名な「風林火山」を思い出す。
これは、孫子の兵法書の一節「疾きこと風のごとく、徐かなること林のごとく、侵略すること火のごとく、動かざること山のごとし」(軍争篇)から四文字を引用したものである。
なぜこのような一節を思い浮かんだかというと、言うまでもなく、今や激変の時代である。その変化のスピードに翻弄されないようなスピード感が経営に求められているからだ。
現にアメリカ企業では競争に対するスピード感覚が経営効率の向上につながっているという事例をもとに、"スピード経営"の大切さをよく知っている経営幹部の特徴として次の7つを挙げている。(『マッキンゼー経営の本質』マービン・バウワー著)
➀ 時間を無駄にせず、素早く行動する
時間は最も大切な経営資源と心得ている。ひたすら目的達成を目指す。
② 情熱的である
何事も熱心で手際がいい。仕事に対する情熱があるからだ。
③ 迷いがない
事実を集めて考え抜いたら、スパッと決断する。
④ 機会を逃さず活用する
短所を直すより長所を伸ばすことだ。
⑤ 問題を探し出して直面する
時間が経てば経つほど問題に対処するのが難しくなる。
⑥ 人事をめぐる困難な決断にも尻込みしない
人事に関する決定は、公正でありさえすれば、不利益を被る人でも素直に受け
入れるものだ。
⑦ シェアを拡大し利益を上げることに全力投球する
あらゆる行動の目的は長期的な競争優位を確立することだが、行動自体はすぐ
に起こすのが身上である
さすが、熾烈な競争社会の中で、多くの企業と関わってきたコンサルタントである。素晴らしい経営者たちの生の姿をよく観察していると感心した。
小生も、「即決即断」、「いまやる」を常に心がけて事業を大きくしてきた経営者の人たちと出逢い、多くのことを学ばせて頂いたことを覚えている。
IG目標管理システムは「いまやる」姿勢に目的を与え、その精神を養ってくれる。
"考える言葉"シリーズ(24‐16)