モチベーター
2024年05月14日
IG会計グループでは、月末・月初の二日間、「考える一日」と称して全体会議を行っている。その時、いつも気にしているのが、"モチベーター"の存在である。
"モチベーター"(motivator)とは、「人にやる気を起こさせる行動を促す要因」という意味である。人を鼓舞してやる気を出させることに長けた人物、人に行動を促すための技術や知識を持った人物を指して用いられることが比較的多い。
いつも特定の人とは限らず、その時の状況に応じて、リーダーシップを発揮して、その場を活性化してくれる人が出てくれば、その場から得られる成果が大きくなり、より充実した気分になれる。
その行動の主体は、言うまでもなく社員である。
したがってそのためには、目的に向けた建設的な行動を促す刺激や仕掛け、すなわち"モチベーター"を組み込む必要が出てくる。
社員を動かす方法はたくさんあると思う。命令もそうだし、懲罰を科すという方法もある。助言、激励、恫喝、無理強いもあれば、指導、鼓舞もある。報奨を与えるのも一つの方法であろう。
だが、「目標管理システム」をベースに主体性のある人財を育成していこうという方針であるならば、最もよい方法は、社員が自ら率先して行動し自らを管理することだと思う。その意味でも、"モチベーター"という言葉を大事にしたい。
"モチベーター"の存在は、最終的には組織の目的に沿った生産的な行動に結びつかなければならない。生産性を高めるためには、次のことをしっかりと論じ、一人ひとりが認識してもらう仕組みが必要である。
① 権限を委譲して責任の重みを与えること
② 仕事の意義や価値を知らせること
③ 社員の仕事ぶりに対する評価を率直に伝えること
④ 昇進のチャンスや業績に見合う報酬を与えること・・・・・。
これらはどれも社員に刺激を与える具体的な手段である。その手段を通して、大切なのは、自己責任で行動するような人材に育ってもらうことである。
自己責任の原則こそ、社員の行動を促し生産性を高める最も効果的な手立てであると考える。
経営システム(理念・目的、戦略計画、行動方針、組織計画、事業計画)をしっかりと確立させ、やり続けることによって、"モチベーター"が輩出されるような組織風土を作っていけるように努力をし続けたいと考える。
"考える言葉"シリーズ(24‐17)