逆境と順境
2024年05月21日
今年度おけるIG会計グループの「年度方針」は、『Breakthrough 10 "逆境こそチャンス!~必ず流れは変わる"』である。
『逆境を越える者へ』(新渡戸稲造 著)という著書に、"逆境と順境"のいずれにおいても、その状況にある者が陥りやすい危険について述べてあったので紹介しておきたい。
まず、"逆境にある者"が陥りやすい危険として、次の6つ。
① 逆境にある者はヤケを起こしやすい
② 逆境にある者は他人の境遇を羨みやすい
③ 逆境にある者は他人を怨みやすい
④ 逆境にある者は二種類のやり方で天を怨む
⑤ 逆境にある者は同情心を失いがちである
⑥ 逆境にある者は心に傷を残しやすい
そして次に、"順境にある者"が警戒すべき危険として、次の5つ。
① 順境にある者は傲慢になりやすい
② 順境にある者は怠けやすい
③ 順境にある者は恩を忘れやすい
④ 順境に進み始めた者は不平家になりやすい
⑤ 順境に慣れた者は調子に乗りやすい
以上である。
これは、"逆境と順境"・・・、人はどんな状況にあろうと、心一つの置きどころで一変するということを示唆してくれている。一つひとつが、いずれも納得できる指摘であると思う。
では、上記の危険に備えるために、どうすればいいのだろうか。著者は、現状に甘んじることなく、先見の明を養い、次の4つの力を貯蓄する必要があると述べている。
➀ 第一に、金銭的貯蓄はもちろんのこと、② 第二に体力の貯蓄、③ 第三には知識の貯蓄、そして④ 第四には精神力の貯蓄である。
これらはすべて人間が生きていく上で大切なものである。逆境にあるからと言って、妬みや怨みなどで悲観的にならず、また順境だからと慢心や傲慢に陥らないように心がけたい。
そのためにも、上記4つの貯蓄を心がけ、バランスの取れた人生目標の設定と実行を心がけていきたいと思う。
"考える言葉"シリーズ(24‐18)